[実証実験]PODだからできた!値引きセールの裏側
2015年4月10日 / 実証実験レポート
2015年4月9日から6月10日までの2カ月間、アマゾンでPOD本の値引きセールが行われています。値引き率は書籍によりさまざまですが、50%以上値引きされる書籍もあります。今回は、印刷書籍ではあまり体験しない値引きセールについて紹介します。
値引きできるのはPODが電子書籍だから
電子書籍では値引きセールはもはや当たり前の販売方法です。○%オフ、○円クーポン、○ポイント還元などなど、あの手この手でお得感を打ち出しています。一方、従来の書籍(印刷書籍)は原則として定価での販売が一般的です。これは印刷書籍が再販価格維持の対象となっているためです。
今回、アマゾンが行っている値引きセールは、POD本が再販価格維持対象外であることを最大限に活かした取り組みです。アマゾンのPOD本は電子書籍と同じ契約となっています。つまり、出版社側が設定できるのは「小売希望価格」であり、販売側の判断で価格を変更することができるのです。
実はアマゾンのPOD本は過去にも値引きセールを行っており、知る人ぞ知る取り組みなのです。今回注目すべきポイントは、その対象がPOD本すべてになっているというところです。
読者にとっての直接のメリットは、割高感があったPOD本を手軽な価格で購入できるという点でしょう。例えば、クロスメディア・パブリッシングの「未来をつくる起業家」は、税込み2354円のPOD本が税込み1090円で購入できます。値引きセールの対象になったことで、電子書籍との価格差が大幅に縮まっています。タイトルによっては電子書籍よりも安く買えるPOD本も登場しています。

アマゾンPODのトップページ。ここで販売されているPOD本のすべてが割引対象となっている。

元の価格には取り消し線が引かれている。
まだまだPOD対応書籍は少ないものの、今回のようなインパクトのあるセールが実現できるのがPODの魅力といえるでしょう。この機会に、POD本を買ってみてはいかがでしょうか?
アマゾンPOD
http://www.amazon.co.jp/pod/
編集部