[視点]9割近くの読者がデジタルによる絶版本の復刊に期待

2015年2月4日 / アンケート

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OnDeck weekly読者の皆様に定期的に実施している電子書籍ストアの利用動向調査アンケート。今回は、2015年の電子出版で期待すること・懸念することを伺いました。実施期間は2015年1月26日から1月30日までの5日間。回答総数は489件。

絶版本の復刊を強く望む

 2015年に期待していることで最も回答が多かったのが、「デジタル技術によって、絶版本や歴史的価値のある本が復刊すること」で89.8%でした。次に期待しているのは、「電子書籍市場規模が成長が続くこと」が85.1%、「デジタルとプリントを統合する編集・制作環境が普及すること」が76.5%、「電子書籍市場が国際化し、それに出版社が対応すること」が70.6%、「日本のコンテンツを海外で流通させるプラットホームや企業ができること」69.9%となりました。

 絶版本の電子化をこれだけ多くの読者が期待しているのは意外でした。出版業界では、新刊本の電子化に力を注いでいますが、既刊本、特に絶版となって入手不可能な書籍を電子書籍で読みたいという強いニーズが感じられました。
 また、デジタルとプリントを統合する編集・制作環境を期待する人が4分の3を超えているのは、いまだ環境が不十分であるということの現れでしょうか。
 国際化と海外流通が4位と5位になっているのも注目です。デジタルデータである電子書籍は全世界に瞬時に配信可能であるにもかかわらず、なかなか海外流通につながっていません。2015年は日本のコンテンツの海外展開や電子書籍市場そのものの国際化といったトピックが出てくることを期待したいものです。

電子書籍書店の撤退を懸念

 懸念することでは、「電子書籍書店の事業撤退が増加すること」が61.6%、「特定の電子書籍書店が大きな市場シェアを持つようになること」が51.1%が半数以上の読者が選択しました。以下、「新著作権法の施行にともなって発生するこれまでとは異なること」が37.0%、「電子書籍コンテンツがアプリ化していくこと」が36.2%、「出版までのハードルが下がることにより出版物の品質が変化すること」が36.0%となりました。

 半数以上の読者が懸念することとして選択したのが、電子書籍書店の寡占化でした。事業撤退に関しては期待する声は少数でしたが、特定の電子書籍書店が大きなシェアを獲得することに2割弱の読者が期待すると回答しているのは興味深いところでしょう。
 3位以降は出版環境の変化をプラスとみるか、マイナスをみるかが分かれ目でしたが、結果的には懸念する声のほうが上回っていました。こちらも非常に興味深い結果です。

 
 自由記述欄の意見として多かったのが、出版点数の増加に対する期待です。また、質のよい電子書籍を期待する声もみられました。これは電子書籍化に賛同していない作家の作品への期待も含まれていました。

 
編集部

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