[視点]アマゾンのキンドル売れ行きランキング2014年はKADOKAWAが一位

2015年2月9日 / ニュース, ニュースキュレーション

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 アマゾンから2014年通期の出版社別売り上げランキングが発表された。プリント版の和書におけるランキング、キンドルにおけるランキング、総合ランキングの3分野で構成されている。プリント版においては上位の変動はないが、キンドル版については2014年はKADOKAWAがトップとなった。アマゾンといえば、出版社をランク付けして、取引条件を決めるということが知られていて、業界内では一部で抵抗もあるようだが、アマゾンはこうしたランキングを発表して、出版社同士の競争を促していると思う。こうした情報は読者にとっては直接的な判断材料になるような情報ではないと思う。

アメリカのアマゾンでは33%がセルフパブリッシング作品か?

 アメリカのセルフパブリッシング市場の動向を知る上で、有効とされている調査レポートがオーサーアーニングス(Author Earnings)である。個人がソフトウエアを使って情報を収集する(クローラーを回す)ことでアマゾンでの売れ行きを調査しようとしているものだ。大手調査会社のレポートには現れてこない情報を推計していることから、業界内でも一定の評価がされている。これによるとアマゾンの電子書籍売り上げの33%がセルフパブリッシング作品だという。質はさておき、数は多いだろう。また、売れ行きにしても、デジタルブックワールドが発表するベストセラーランキングでもセルフパブリッシングはビッグ5出版社のなかにランクインしている。そう考えるとあながち間違っている内容とは思えない。信頼に値する定量的、かつ継続性のあるデータがないと、出版業界が大きなトレンドを見逃してしまう可能性もある。これは日本にもいえることで、今後はセルフパブリッシング市場や電子図書館市場の調査は必須となるのではないだろうか。

ニュースソース

  • KADOKAWAが1位を独占、Amazonの2014年出版社別売り上げランキング[eBookUSER
  • 個人作家向け市場調査サイト「Author Earnings」レポート、「Amazonの電子書籍売上の33%は個人作品」[hon.jp DayWatch

 編集部

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