[視点]マクミランの売上のアマゾン依存率は64%
2015年1月12日 / ニュース, ニュースキュレーション
米国の5大出版社の一つであるマクミランがアマゾンと電子書籍に関する契約を行った。おそらく、先行して契約した大手企業と大きな違いのない契約内容だろうと推測される。そのマクミランのCEOは電子書籍のアマゾンへの売上依存率が64%であると述べている。そして、これはなんらかの対策をする必要があるとも述べている。
実はこれらの情報は別々の記事で報じられているのだが、おそらくアマゾンとのタフな契約交渉を通じて、マクミランのCEOが感じた率直な気持ちなのだろう。大手出版社では、おそらく全売上の30%前後が電子書籍で構成されていると推測できるが、そのうちの60%がアマゾンに握られているというわけだ。したがって、将来、さらに電子書籍の売上構成比が高まるとすると、ますます全社売上に対するアマゾンへの依存率も高まり、契約交渉も出版社にとって不利になるし、一社への依存が高まるということは経営リスクともなりえる。
大手出版各社はさまざまな流通実験を試みているが、いまだ決めてとなるものは見いだせていないようだが、今回のアマゾンとの契約更改をめぐる交渉を経て、各社ともそれぞれに心に決めたこともあるのだろう。
- “三番手”マクミランがアマゾンと契約[eBook2.0Forum]
- 「我が社の電子書籍の64%はAmazon経由で買われている。なんとかしないと」米MacMillan社CEO[hon.jp DayWatch]
編集部