[視点]iBookstoreで原稿完成前でも、予約販売が可能に

2015年6月29日 / ニュースキュレーション

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 従来、電子書籍ストアで販売をするためには、完成された電子書籍ファイルが必要で、その内容を各販売サイトで審査した上で、販売が開始されるという手順になっている。iBookstoreではこのルールを変更し、あらかじめ完成した原稿がなくても、サイト上で予約注文をとることが可能になった。これまでも、予約販売はマーケティング上、重要なものだと認識されていた。つまり、予約販売中に注文がたまり、発売開始とともに一気に売り上げが立つことで、発売の週や月単位でのベストセラーランキングに載る可能性が高まるというわけだ。昨年、米国アマゾンと大手出版社アシェットが条件交渉でバトルを繰り広げたときも、交渉が妥結するまで、このアマゾンの予約販売機能を使わせないという対応がとられていた。今回のiBookstoreのルール改定の意味は新しいマーケティングソリューションの提供ともいえるだろう。また、予約注文がたまることで、筆者(そして編集者)のモチベーションの向上にもつながる可能性がある。
 それに加え、セルフパブリッシングのプラットホームとして有名なスマッシュワーズでも同様なサービスが開始された。今後、こうした施策は日本でも広まることになるのだろうか。

  • Smashwordsが最終版の原稿なしでのプリオーダーを開始[DigitalBookWorld
  • 米Apple社、確定原稿データなしでも電子書籍ストア「iBookstore」での予約販売を可能に[hon.jp DayWatch

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