[視点]アマゾン傘下のオーディブルが日本でのサービスを開始
2015年7月21日 / ニュースキュレーション
オーディブルは1995年に創業したオーディオブックの配信プラットフォームだ。2008年にアマゾンに買収され、その傘下に入った。日本では最初の1か月に限り、月額1500円で聴き放題のサービスとなる。また、コンテンツは日本におけるオーディオブックの草分けともいえるオトバンクが提供すると発表をしている。
米国などでは書店や空港の売店などで、ペーパーバックと同じデザインのパッケージに入ったカセットテープを販売していたので、米国を旅行したときには目にしたことのある方もいることだろう。電車通勤が主流である日本の首都圏と異なり、車社会の米国では通勤時間などに運転しながら、本を“聞く”というスタイルは古くからポピュラーなものだったからだ。もちろん、視覚に障害のある方や高齢者の方にも利用をされていた。
日本では落語のような話芸はオーディオになっていたが、文字のコンテンツがオーディオ化されるのは、視覚に障害のある方向けと思われがちかもしれないが、混雑する通勤電車で音楽を聴いたり、ポッドキャストを聞いたりするように、本を“聞く”というスタイルが定着する可能性は高い。一方、出版社にとっては、また新たなパッケージが登場し、大きなビジネスチャンスであるということは間違いないが、電子書籍のときと同様、出版権などのクリア、制作ノウハウの蓄積など、課題も多いだろう。