[実証実験成果報告 14]OnDeck、EPUBマガジンを“卒業”(2015年5月)

2016年4月28日 / 実証実験レポート

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2010年の創刊以来、電子出版に関するさまざまな事柄を自媒体を用いて実験してきました。本連載では、OnDeckがこれまでに手がけてきた実証実験の成果をレポートします。

 2010年12月にEPUBマガジンとして創刊したOnDeckだが、ついにEPUBフォーマットでの発行を卒業することになった。
 創刊当初よりOnDeckは記事を読むよりも、EPUBファイルのタグを読む人が多いというほど、EPUBのリファレンスコンテンツとして使われていた。しかし、2015年にはEPUBを作成するのも一般的になっており、OnDeckを分解?するような読者もほとんどいなくなっていた。制作者サイドの視点でみると、EPUBを作ることはごく当たり前のことになっていたのだ。
 一方、これまでの成果報告でも述べてきたが、より多くの人がアクセスできるメディア形態としてEPUBでは不十分だったことも卒業する理由のひとつとなった。
 実はOnDeckの公式ウェブサイトのアクセス数を見てみると、「EPUBの読み方」がつねに上位にランクインしている。その中でも「パソコンでEPUBを開く方法」が多くの方に読まれているのだ。パソコンでEPUBを読むのに苦労している人が多く、OnDeckの該当記事を参考にする人が多い。これは現在(2016年4月)にいたるまで未だに解決していない。
 こうした理由から、2015年5月にEPUBからウェブにメディア形態を変更することとなった。
 
 以下、EPUBからウェブにメディア転換して得た感想を述べる。
 まず、メディア形態により読者の印象が大きく異なるのが興味深かった。ウェブに移行後、何人かの読者からボリュームが少なくなったと指摘されたのだが、実はボリュームは増えていたのだ。EPUBでパッケージングすることで、“号”という概念が生まれ、それを読んだという感覚が得られるというのがおもしろいところだ。ウェブメディアでは“読み応え”がないということだろう。これは電子書籍というパッケージ形態を考える上で、興味深い事柄だ。
 また、ウェブサイトで最新記事を更新しても、すぐにアクセスがあるのではなく、従来通りメールで案内したあとにアクセスがあるのも興味深かった。つまり、メールが読者との接点になっているということだ。メールを配信しなければ、ウェブサイトの記事を更新しても読者に届かないというのは非常に興味深いものであった。
 一方、Facebookの影響力が大きいこともあらためて確認できた。ウェブサイト移行後、Facebookはニュース速報の発信に利用したり、ウェブサイト掲載記事への誘導に使っていた。前者は最新情報なので反応があるのは理解できるが、後者の使い方でもシェアされたり、コメントを書き込んでいただいたりといった反応が得られた。まだまだ上手に使いこなしていないものの、同じ価値基準の人とのつながりにはFacebookは非常に有効であることを確認した。
 これらの経験を踏まえ、新しいOnDeckに生まれ変わる予定だ。
 
ポイント:
・EPUB作成の一般化にともない、EPUBリファレンスマガジンとしてのOnDeckを卒業
 
関連リリース:
「OnDeck」リニューアル! 実証実験のフィールドをEPUBからWebへ拡大

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