アマゾンで1カ月160冊販売! 著者に聞くヒット作品出版のきっかけ
2017年7月5日 / インタビュー
著者向けPOD出版サービスを利用して出版された書籍で、はじめて1カ月で100冊以上を販売した作品が登場しました。稲葉将虎さんの『投資信託とETFを組み合わせて年利8%を目指す国際分散投資術 ~データ分析に基づいた根拠のある資産運用を誰もが実践できるようになるための入門書~』です。今回、稲葉さんに本サービスを用いて出版するきっかけなどを伺いました。
ーー本日はありがとうございます。さっそくですが、出版しようとおもいたったきっかけは何でしょうか?
稲葉さん:
機関投資家として年金資金の運用といった業務に従事してきました。現在は、Facebookなどで株式投資に関する情報発信を行っているのですが、投資に関する書籍でデータ分析という切り口のものがないなとおもい、書いてみたいとおもったのがきっかけです。
出版社につとめる友人がいるので相談したところ、出版社に企画提案した場合、販売まで時間がかかるし、出版社の採用基準もさまざまだとアドバイスを受けました。そのアドバイスのひとつに、今回利用した著者向けPOD出版サービスがあったのです。
調べてみたところ、出版社を介さずに自分が出したい書籍をアマゾンで販売できるのはおもしろいとおもって、利用させていただきました。
ーー実際に出版するまで、どの程度の時間をかけられましたか?
稲葉さん:
書こうと決めてから2カ月で出版しました。Facebookで公開してきたものがベースになったので、短期間で書き上げました。原稿はWordで仕上げて、PDFファイルを作成しています。PDFファイルを作るのに試行錯誤しましたが。
ーーFacebookと内容は同じなのでしょうか?
稲葉さん:
それは違います。そのまま利用したのはグラフやデータの部分です。書籍で読まれることを考え、書籍用に原稿は書き直しています。
ーー書籍用に工夫したのは原稿だけでしょうか?
稲葉さん:
一番工夫したのはタイトルです。いろいろなキーワードを考え、アマゾン上で実際に検索し、どのような言葉がタイトルに入っていると効果的かを考えました。具体的な数値が入っているとリアリティが高まるという話を聞いたことがあっったので、実際の実績である「年利8%」という数値を入れたりしました。
ーーできあがった書籍を見ると、表紙デザインがしっかりしているという印象を受けました。
稲葉さん:
出版社の友人に紹介していただいた方に表紙デザインを依頼しました。そういう意味では、表紙デザインもこだわりましたね。おかげで、アマゾンで出版社の書籍と並んでも負けないクオリティの書籍ができあがりました。

アマゾンで「分散投資」で検索すると上位に表示される。
ーーお話を伺っていると、非常にスムーズに出版できたようですね。
稲葉さん:
作ったPDFをアップロードすると、ガイド線が引かれたPDFファイルを確認できたので、それを見ながら調整したりしました。内容に関しては、出版社の友人に校正などの協力をしていただけたのも、よかったとおもいます。
あと、出版前に見本書籍を作成するサービスがあったのは、できあがりイメージを理解できるので、出版する際にありがたかったです。プリンタで印刷すると用紙のサイズがそもそも違うので、実際に製本された書籍の状態で確認できたのはよかったとおもいます。なにより、短期間で実物が届くというスピード感を感じました。
ーー告知等はどのように行ったのですか?
稲葉さん:
Facebookで発信していました。原稿を書いていますとか、もうすぐアマゾンで販売されますとか、アマゾンで販売が始まりましたとか。とはいえ、過度な告知をしたつもりはありません。
ーー出版から2カ月で300冊以上を販売しています。
稲葉さん:
正直、実感はありません。ただ、レビューにコメントを書いていただいているのを見て喜んでいるくらいです。
ーー本サービスで改善してほしい点はありますか?
稲葉さん:
実は出版後にいくつか間違いが見つかっていますが、出版後は修正できないですよね? 修正できるように改善していただけるとありがたいです。
ーーなるべく早く修正できるよう改善させていただきます。ところで次作の出版予定はありますか?
稲葉さん:
2作目、3作目の構想がありますので、また試してみたいですね。
ーーありがとうございました。