[視点]コミック市場はすでに4分の1が電子版
2015年2月3日 / ニュース, ニュースキュレーション
電子出版関連ニュース(コラム/インタビュー)
2015年1月21日〜2015年1月28日]
朝日新聞デジタル本部の林智彦氏が「ついにキャズム超え–コミック市場の4分の1は、すでに電子書籍になっていた」と題するコラムをCNET Japanで発表している。出版科学研究所が発表した2014年出版物発行・販売概況の内容を受け、主にコミック市場を考察している。それによると、出版科学研究所が発表しているプリント版コミック市場の推計値とインプレス総合研究所が発表している電子コミックの推計値を合わせると、「『紙:電子』の比は100:33となり、紙+電子コミックスを『総合コミックス市場』ととらえると、その4分の1が電子コミックで占められる」と分析している。つまり、順調に電子コミック市場が伸長することで、プリント版市場を単に縮小させてしまうのではなく、電子版への移行に加え、新たな市場も形成しているということだ。
確かに、何十巻となるコミックシリーズをコレクションしている人も多いだろうし、お気に入りのコミックを電車などの通勤時間などで読みたいというニーズもあるだろう。また、電子版で新しいコミックを無料で読んで、気に入ったものをプリント版でそろえるという消費行動も不思議ではない。こうした市場変化をどのようにとらえ、コミック以外の分野にも展開できるのかということが今後の課題になるということだろう。この分野については、先行事例がアメリカにあるわけではなく、日本独自の市場の成長であり、大手外資系電子書籍書店が主導できない新たな展開も期待される。
ニュースソース
- ついにキャズム超え–コミック市場の4分の1は、すでに電子書籍になっていた[CNET Japan]
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section class=”note”>
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p class=”note_title”>お詫びと訂正
OnDeck weekly No.138(2015年1月29日号)にて下記のような誤りがありました。
ここに訂正をしますとともに、ご迷惑をおかけした方にお詫びを申し上げます。
「紀伊國屋書店が法人向け電子書籍販売を開始」
記事中におきまして、「今回の法人向けサービスでは一つの法人アカウントで5台の端末まで利用が可能になる」と解説しましたが、「法人に所属する個人のユーザー」向けのサービスであるとのご指摘をいただきました。従いまして、記事中の「一つの法人アカウントで5台の端末まで」という説明を「一会員IDで5台まで利用可能」と訂正します。なお、この法人向けのサービスの特徴として、費用の支払いにあたり、個人が一時的に立て替えることなく、法人向けに請求書を発行して、それを法人が支払いできるようになっている点も付け加えます。
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