[視点]教育オープンプラットホーム協議会ICT CONNECT 21設立

2015年2月9日 / ニュース, ニュースキュレーション

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 本誌の読者の方であれば、2014年から電子教科書や電子教材の話題が増えてきていることにお気づきだろう。この分野では情報システムとその上で利用するコンテンツの開発はともに進める必要があることは明らかなのだが、そのコンセプトやカバー範囲の相違によって、いくつかの業界団体が存在しているのが現状だ。そこで、複数のICT教育系団体が共同参加する教育オープンプラットホーム協議会であるICT CONNECT 21(みらいのまなび共創会議)が設立された。学習や教育のオープンプラットホームに関連する技術の標準などを策定したり、普及を図ったりすることが目的だとしている。

 電子書籍市場からみると、オープンな仕様であるEPUB3を拡張するEDUPUBの標準化などが気になるところだが、こうした場を通じて、よい方向で技術や仕様などが収束し、なによりも教育によい効果が得られる方法が考えだされることが最も大切なことだろう。

BISGが図書館のデジタルコンテンツ調査を開始

 BISG(Book Industry Study Group)は2014年夏まで、アメリカの書籍市場、電子書籍市場の統計調査をBookStatという調査レポートとして発表してきた。しかし、BISGではこの調査の終了を発表している。したがって、来年からはアメリカ市場の動向を連続性のある統計で把握することはできなくなった。出版社の業界団体であるAAP(Association of American Publishers)は月次で商業出版物の出荷規模についての数値を発表しているが、団体加盟企業を調査サンプルとすることから、規模が大きく異なっているので、その増減の傾向にしか考察することはできないのではないだろうか。

 このようななか、BISGがALA(American Library Association)という全米図書館協会との調査を開始することを発表した。趣旨としては全米の図書館でデジタルコンテンツがどのように利用されているかについて調査をすることだとしている。本誌でもたびたび紹介しているように、アメリカの公共図書館のほとんどで電子書籍の貸し出しサービスを提供しているといわれている。その中心的な配信サービスを行っているのがオーバードライブで、日本ではメディアドゥとの提携により、いよいよ事業が始まろうとしている段階だ。オーバードライブのプレゼンテーションによる市場動向はわかるが、客観的な調査指標は存在していないと思われるため、どのような調査内容になるかはいまから楽しみだ。そして、それは今後の日本市場にも役に立つ情報だと思われる。

 余談だが、商業出版物や図書館の調査とともに、客観的な調査が欲しいのはセルフパブリッシングだ。セルフパブリッシングの大手プラットホームのスマッシュワーズ(SmashWords)が業績発表などで触れたり、本誌ニュースコーナーの別項目でも紹介したりしているオーサーアーニングス(Author Earnings)のレポートで市場動向を垣間見ることもできるが、総合的な動向を捉えるのはなかなか難しい。特に業界団体があるわけでもないので、サンプルの取得も難しいと思われる。日本でもコミックやラノベなどでセルフパブリッシングの分野はそれなりの市場規模に育ってきているので、今後の指標開発には期待を寄せている。

ニュースソース

  • ICT CONNECT 21(みらいのまなび共創会議)が設立、電子教材コンテンツなどの流通を促進[hon.jp DayWatch
  • BISGとALAが調査協力を発表[ADWeek

 編集部

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