[視点]楽天が米国OverDriveを買収

2015年3月31日 / ニュース, ニュースキュレーション

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 楽天が米国のOverDriveを買収したと発表した。買収金額は4億1000万ドル(約500億円弱)。OverDriveは世界最大の図書館向け流通企業で、全米の公共図書館の約9割で採用されているとしている。OverDriveは昨年、日本の電子書籍取次であるメディアドゥとの提携を発表していて、今春からメディアドゥが図書館向け配信事業を本格化させるとしてきた。楽天によるOverDrive買収後も、日本市場はメディアドゥとともに取り組むとしている。楽天は2011年に電子書籍のリーダーと小売をするKoboを買収したのに続き、電子図書館市場へ事業を拡大することとなった。楽天は買収によって、アマゾンとの対抗軸を目指しているといえ、これはその大きな一歩ということができるだろう。ただし、米国でも電子図書館市場は契約内容をめぐって、図書館、出版社とながらくもめてきた経緯もあり、日本ですぐに浸透するような状況になるかどうかはまだまだ不透明だ。

紀伊國屋書店と大日本印刷が合弁会社設立

 紀伊國屋書店と大日本印刷が合弁会社である株式会社出版流通イノベーションジャパンを設立し、電子書店システムやポイントの共通化を検討することを発表した。アマゾンと対抗するために、大手企業が手を組んだということだろう。特に、プリントとデジタル、オンラインとリアル店舗のハイブリッドの展開ができれば、大きなアドバンテージとなる可能性も高い。記者会見では「半年や1年というスピード感で進めたい」としていることから、そう遠くない将来に新たな展開がありそうだ。

ニュースソース

  • 紀伊國屋書店と大日本印刷が合弁会社、電子書店システムやポイントの共通化など検討[INTERNET Watch
  • 楽天、世界最大の電子図書館サービスを買収、米OverDriveの全株式を4億1000万ドルで取得[INTERNET Watch

 編集部

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