[視点]図書館向け電子書籍卸価格が高いからか〜カナダの図書館の電子書籍購入費
2015年6月30日 / ニュースキュレーション
カナダのトロント市立図書館では電子書籍の購入費が図書購入予算の20%になっているということを公表した。理由としては、利用者からのニーズの高まりがあるということだが、一方で、図書館向け電子書籍の卸価格(ライセンス料)が高いということへの反発があるようだ。先週もカナダの図書館協会が図書館向け電子書籍のライセンス料を公表する動きが報じられているが、ここにきてさらに個別図書館の動きが出てきた。一般的にいうと、図書館向けには1タイトルあたり、複数冊分の価格で販売される形態があり、その場合、同時に貸し出せる冊数分を購入し、一定回数の貸し出し回数に達すると、貸し出しができなくなり、新たにライセンスを購入する形となる。従来の印刷版は本そのものが劣化したとしても、修繕をしながらでも、長らく蔵書できたが、電子書籍はずっと費用がかかり続ける場合もあるというわけだ。
日本でも、オーバードライブなどが、図書館向けのサービスが開始しているようだが、同じような条件だった場合、図書館にとっては難しい判断を迫られる可能性もある。
- カナダのトロント市立図書館「電子書籍の購入費が図書購入予算の20%にまで膨らんでいる」[hon.jp DayWatch]