[視点]「3万文字書けるなら出版すべし」の意味
2015年8月25日 / ニュースキュレーション
「3万字書けるなら出版すべし」というコラムが目にとまった。確かに、出版業界ではある文字数がないと出版物にならないと考えていた編集者も多いのではないか。それは定価を決めるときにより具体的に意識される。書かれている内容の価値よりも、文字数、つまり製本されたあとの見た目のボリュームが価格決定に大きく影響をしていたからだろう。だが、電子書籍ならそんなことは考える必要がないというわけだ。むしろ、読者も長いコンテンツを求めてなく、ニッチタイムに読みきれるようなサイズのコンテンツを求めているからだ。個人的な経験からも、テーマによっては分厚い本に「しおり」を挟んで、何日かに分けて読み続けていき、情報を頭のなかで再構築するよりも、“一口サイズ”に要点がまとまっているものが好まれるのは理解できる。名著の要約本が売れるのはそういうことだからだろう。電子書籍というパッケージは読者のみならず、読んでもらえる本を作るために筆者の執筆スタイルにも影響を与えているというわけだ。
ニュースソース
- 3万文字書けるなら出版すべき、電子書籍のメリットとは?[Fashionsnap]