[視点]EPUBに索引、用語集などの仕様がいよいよ追加される
2015年9月8日 / ニュースキュレーション
電子書籍の標準フォーマットであるEPUBの仕様を策定するIDPF(International Digital Publishing Forum)は五つの拡張機能をFinal Recommended Specification(最終勧告仕様)として追加したことを発表した。それは索引に関する拡張仕様「EPUB Indexes」のほか、用語集「EPUB Dictionaries and Glossaries」、プレビュー(立ち読み)「EPUB Previews」、複数判型対応「EPUB Multiple-Rendition Publications」、範囲指定ナビゲーション「EPUB Region-Based Navigation」の五つである。特に注目すべきは索引と用語集だろう。文芸書はさておき、技術書や実用書、そして今後、利用の目的として大きくなりそうな教科書や教材をオーサリングしようとした場合、索引と用語集は避けては通れない要素である。電子書籍が登場して以来、実現を待ち望んでいた書籍編集者は決して少なくはないだろう。しかし、問題はリーディングシステム、つまりビューアーがどう対応するかということである。つまり、画面にどのように表示され、ユーザーはどのように利用できるかということだ。また、EPUBで実現できても、EPUBから変換することで作成されるアマゾンのキンドル用フォーマットであるMOBIとの関係はどうなるかなどは不明だ。今後の続報を待ちたい。
ニュースソース
- IDPF、現行のEPUB 3.0.1規格で「EPUB Previews」など5つの拡張規格をFinal Recommendに[hon.jp DayWatch]