[視点]米国電子図書館向け配信事業者が再編中
2015年10月19日 / ニュースキュレーション
米国における電子図書館向け配信事業者に変化が続いている。OverDriveは新たに30万タイトルを追加したと発表している一方で、ProQuestはEx Librisを買収、また、3Mの3M Library Systemsは投資ファンドに売却され、Bibliotecaに統合されるという。なお、OverDriveも今年の3月には楽天に買収をされ、オーナーが変わっている。OverDrive社のプレゼンテーションによれば、米国を中心とした電子図書館市場は同社が大きなシェアを持っているといわれているが、こうした買収などの動きが同時多発的に起こっているということは、この分野でも生き残りをかけた再編が起こっているのではないかと推測できる。特に、小売りの電子書籍市場が停滞をしていると、たびたび報じられている米国市場において、電子図書館市場がどのような影響を受けているのかということについて、まだ十分な考察はされていないようだが、電子図書館の一般での認知度はそれほど高くないという市場調査結果もあることから、今後の成長性については冷静に見る必要もあるのかもしれない。
ニュースソース
- Overdriveが300,000タイトル以上を追加[DigitalBookWorld]
- 世界の図書館の変革を目指してProQuestがEx Librisを買収、合併で合意[SankeiBiz]
- 米3M、図書館システム子会社3M Library Systemsを売却へ、年間売上高は約120億円[hon.jp DayWatch]