[実証実験]「編集」を味わう(舞台裏 第3回)

2015年10月28日 / 実証実験レポート

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 『赤鉛筆とキーボード』、昨日、今日と連載の各記事にキーワードを設定しています。
 今回は電子メディア雑感で編集長が書いた連載を本にします。そこで、OnDeckに関わってきて学んだ「マイクロコンテンツ」単位での再利用を編集テーマの1つに掲げました。マイクロコンテンツとは、私が勉強した限り、記事や章といった1冊より小さな単位に分割し、再度取捨選択して、再利用する、という考えです。
 マイクロコンテンツとしての再利用を考えたときに浮かんだアイディアは、記事単位でキーワードを設定することです。見える形で文章中でキーワードとして表示することはもちろんですが、見えない形でも利用できるようにするため、そのキーワードには、マークを付けておきます。そして、後々記事のメタデータとして、再利用できるようにするのです。

 以前、OnDeckの編集会議で、THE FASHION HACK TOKYO 2015を取材にいった編集部担当者から次のような話を聞きました。参加者が「ファッション記事のAPIの取得後の活用が難しかった。そのファッションスナップに情報――夏ものなのか冬ものなのか、カジュアルかフォーマットか、○○風、年代といったメタデータ――が付加していないので、再利用するのに苦労した」という趣旨のことを言っていたというのです。世の情報は、よりオープンな方向に向かっていますが、そこでも、メタデータ、書籍の書誌情報に当たるものは、とても大切だと実感しました。
 また、キーワードがあれば、出版側、インターネット側のどちらからも、知っている言葉を手がかりに情報にコンテンツにアクセスできます。

 はじめにOnDeck編集会議で、そのコンセプトを発表したところ、賛成はしてもらえました。ただ「大変だろうけど」とつぶやいた人がいて、今、それが身にしみています。当初は、カテゴリー分けして、章立てにして、という方法もあるけれども、私に編集長の記事を仕分ける技量があるとは思えませんでした。1つの記事に複数設定できるキーワードならば私にも何とかなるのではないかと考えたのですが、記事のキーワードを設定するというのは、井芹編集長がよく連載にも書いていた編集の本質「特定の目的に対しての重みづけ」「意味の関連性の付与」そのものです。今回はキーワードを抜き出さず、文章中で線を引いたり、強調したりして表現しようと思っていますが、同じ単語が1つの記事に何度も出てくる場合、どこをキーワードとするかで印象が変わってきます。また、キーワードはすでに記事のタイトルになっていたり、原稿中ですでにかぎ括弧で強調されていたりします。

超原稿用紙で編集中。赤くなっているのがMicrosoft Wordの文字スタイルで設定したキーワードです。原稿中のかぎ括弧と重複しています…

超原稿用紙で編集中。赤くなっているのがMicrosoft Wordの文字スタイルで設定したキーワードです。原稿中のかぎ括弧と重複しています…

 例えば、「有料コンテンツを買う意味」は、とても考えさせられる記事ですが、それだけに私はなかなか選びきれません。1番は「有料コンテンツ」なのでしょうが、それに続くキーワードは、人によって違いそうです。みなさんはこの記事では、どんな言葉が印象に残っていますか。
 今、キーワード選定中ですが、著者であるOnDeck編集長にはまだ見せていません。今日中に見せる予定ですが、「そこを使うか…」と思われそうで少し怖いです。
(OnDeck編集部 細谷)

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