[実証実験]表紙という顔(舞台裏 第7回)
2015年11月10日 / 実証実験レポート
前回のOnDeck編集会議で、初めてOnDeck編集部全員が表紙案を見ました。実は、数日前にラフと文字校正用の仮表紙データがデザイナーから届いていましたが、編集部全員でそれを見るのは初めてでした。反応は「おおっ」「さすが」といったもので、みな気分が高揚した様子でした。私も初めて見たときは、「すごい」のひと言でした。
NextPublishingを使って発行されるインプレスR&Dの書籍では「表紙申請書」という書類でデザイナーに表紙の発注します。表紙申請書には、判型やページ数、縦横の情報や表紙に入れる文字の情報を記入します。一見シンプルですが、発注するタイミングが難しいのが表紙です。書名(副題)や帯コピーなど表紙に入れる文字が変わるとバランスや配置などデザインに影響するので、書誌や奥付、スケジュールとの関わりが大きいからです。
そして1週間後、表紙案が届きました。届いた表紙案は文字校正とともに、実際にオンラインのストアで表示される大きさにして、雰囲気を確認します。もちろん印刷もしますが、オンラインストアの場合、サムネイルとして実際より小さめに表示されるため、商品のページになった場合や、他の書籍とともに一覧表示になった場合の印象を確認する必要があります。一覧での見え方はクリックするかにも関係します。また、電子書籍は購入後、ビューワのライブラリなどに表紙が見える向きで表示されることが多いので、サイズを変えてみることはとても大切です。
それにしても、表紙を見せると書籍に関係する全員が、気分が盛り上がってくるようです。やはり表紙は書籍の顔のようなもので、関係者みな、顔が見えると嬉しいようです。また、表紙がオンライン上の潜在的な読者にとってどのように見えるかは売れ行きにも深く関係します。表紙という顔の見せ方も、オンラインストアだからこその工夫が必要だと思いました。
(OnDeck編集部 細谷)