[視点]電子書籍の次の課題は専門出版物か
2015年12月1日 / ニュースキュレーション
EPUBの仕様を策定しているIDPF(International Digital Publishing Forum)とSSP(Society for Scholarly Publishing)は2016年の初夏に開催される年次コンファレンスDigitalBook2016において、専門的なプログラムを実施することを発表した。現在のEPUBは主に文芸書などの読み物に対応する仕様で構成されていて、論文などで多用される索引や参考文献などの相互参照などは含まれていない。現在、こうした仕様の策定の作業は開始されている。それに加えて、業界団体とこうした関係が生まれるということは、さらに一方進んだということか。
そして、eBook2.0Forumでは主宰者の鎌田氏が米国における専門書出版のビジネスモデルの破綻について述べている。この問題はまさにデジタル技術で解決をしていかなければならないと考えているが、鎌田氏の記事を読むと、なるべくで早く解決しなければならない差し迫った問題だと感じた。来年を展望するのは少々早いが、2016年は専門書分野の出版について、イノベーションが期待したい。
ニュースソース
- IDPFとSSPがアカデミック&専門書出版トラック(IDPFデジタルコンファレンス)で提携[epubzone]
- 学術印刷本の危機:(1)いま米国で[eBook2.0Forum]