「DBW報告会」の報告

2015年2月19日 / 電子メディア雑感

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 今週は、2月9日に開催したOnDeckの「Digital Book World 2015」の取材報告会の様子をお伝えすることにします。
 今回の報告会はOnDeck読者だけに呼びかけたのですが、約20名の方が参加してくれました。参加された方にはサプライズとして、過去3回のDigital Book Worldの記事を再編し、PODで製作した冊子をプレゼントしました。これまでの経緯を押さえておけば理解が進むだろうという思いからですが、弊社が得意とするPODの威力を知ってもらいたいという狙いもありました。結果は、好評だったようです。
 講演は、現地取材を担当した中島氏が1時間半ほど行いました。トピックとしては、大手出版社の電子書籍シェアが30%程度になったところで踊り場になっていること。会議の中心話題はマーケティングだったこと。アマゾン社から、アマゾンアンリミテッドでユーザーの読書量が30~40%アップしている、という報告があったこと。基調講演のセス・ゴードン氏が「出版の顧客は誰か?」と問いかけ、もっと読者との直接のコミュニケーションを取るべきと示唆したこと。展示では出版社に対するDAM/DADソリューションが多かったこと、などが解説されました。
 全体としては、これまでに比べ新技術や統計数字が少なくなり、ワクワク感が少なかったとのことですが、先行する米国のこの状況をしっかり考察し、日本の今後の参考にするべきとの見解でまとめました。また日本では、コミックのシェアや伸びが大きく、米国とは別の市場が形成されつつあることもなども説明されました。
 質疑応答では、米国の市場調査データに関する質問や、日米の環境の違いなどの質問が出て、活発な情報交換が行われました。ちょっと驚いたのは、この質疑応答の時間から参加者同士の横のコミュニケーションが始まったことでした。今回は、(背景や意識が共有されているであろう)OnDeck読者の集まりなので、できるだけ参加者同士の横のコミュニケーションが起こることを期待していました。講演後の懇親会はそのためのものだったのですが、懇親会が始まる前からの意見交換はうれしい誤算でした。
 懇親会はその流れのままに始まり、いくつかのグループに分かれてさらに熱い議論が行われていました。皆さん、ほとんど立ちっぱなしで。さすがOnDeck読者!? 議論の中身は紹介できませんが、新しいコラボレーションの芽が生まれたのかも知れません。参加された皆さん、ありがとうございました。
 

OnDeck編集長/インプレスR&D 発行人 井芹 昌信

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