[視点]日本独自のビジネスモデルが開花―雑誌のサブスクリプションサービス

2015年5月14日 / ニュースキュレーション

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 東洋経済オンラインで、好調が伝えられているドコモのdマガジンに関する記事が掲載されている。それによれば、2015年3月末時点で、動画が見放題のdビデオが会員数460万、最新ヒット曲が聴き放題のdヒッツが300万、アニメが見放題のdアニメストアが180万、そして雑誌が読み放題のdマガジンは2014年6月のサービス開始後、契約数は190万と好調だ。月額400円で120誌〜130誌をそろえていて、なによりもドコモの回線契約者だけでなく、他社ユーザーも使えるようにキャリアフリーのサービスとして提供しているところにもドコモの戦略性も感じる。

 実際にこのサービスを使ってみたのだが、電車の中づりや新聞などの広告で気になった記事を読みたいと思ったとき、わざわざ書店やコンビニに出向かなくてもその場で読めてしまうという利便性はとても高く、このくらいの価格ならサービスを契約し続けていてもいいかもしれないと思わせる。一方で、コンテンツは雑誌レイアウトのままなので、仮にiPhone6Plusだとしても、スマートフォンの画面だと小さすぎて、いちいち拡大表示をしなければならず、ちょっと読みにくいし、なにより見開きでレイアウトされている紙面を単ページで開かなければならないのは不便なところだ。

 一方、出版社にとって、このビジネスモデルからは利益性の高い売り上げが期待できるだろうし、これをきっかけとして印刷版の販売促進にもつながることを期待しているのだろう。さらに、印刷版では取得するのが難しいと思われる読者属性ごとの読まれた記事の分析、競合雑誌との比較検討などができれば、将来の企画検討にもつながると思うが、そうした情報を生かすかどうかは編集部次第というところか。将来的には、決済機能を内包する通信事業者のインフラと組み合わせて、なんらかのオンラインショッピングなどとの関連付けも期待できる。

 このようなビジネスモデルは世界の大手通信キャリアは取り組んでいる例はあまりないと思われ、日本独自のビジネスモデルとして興味深いものだ。海外では電子書籍のサブスクリプションサービスが話題だが、日本では電子雑誌、しかも通信キャリアのプラットホームでのサービスに要注目だ。

ニュースソース

OnDeck編集委員/中島由弘

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