2012年度の電子書籍市場規模は729億円に拡大−Kindle参入やスマートフォン・タブレットユーザー増加が要因
2013年6月27日 / ニュース
株式会社インプレスビジネスメディアは2013年6月27日、電子書籍に関する市場規模の推計結果を発表した。それによると、スマートフォンやタブレットなどの新たなプラットフォーム向け電子書籍市場が急速に拡大したことで、2012年度の電子書籍市場規模は前年比15.9%増の729億円と大幅に増加。ケータイ向け電子書籍市場が縮小したことで、2010年度から2011年度で一時的に落ち込んだ市場規模が再び拡大基調に転じているとしている。
新たなプラットフォーム向けは対前年比228.6%増の368億円
内訳を見ると、新たなプラットフォーム向けは対前年比228.6%増の368億円。市場全体の50.5%を占めるまでに急成長した。同社では、スマートフォンやタブレットユーザーの増加、楽天Kobo、アマゾンKindleといった海外事業者の参入をきっかけに一般消費者への認知が広がっていること、コミックを中心としたタイトル拡充などが要因と分析している。
一方、フィーチャーフォン向けに展開していたケータイ向け電子書籍市場は対前年比26.9%減の351億円。フィーチャーフォン利用者が減少しているほか、公式コンテンツで展開している電子書籍ストアの閉鎖などの影響を強く受けていると分析している。
2017年度には2390億円と予測
2013年度以降の電子書籍市場規模について同社は、2013年度が930億円、2014年度が1250億円、2015年度が1660億円、2016年度が2040億円、2017年度が2390億円と予測。スマートフォンやタブレット保有者の増加をベースに、コンテンツ拡充や電子と紙の同時発売の増加などにより、2013年度以降は本格的な拡大期に入るとしている。
今回の調査結果の詳細は、7月18日発売の「電子書籍ビジネス調査報告書2013」に掲載されている。
プレスリリース
http://www.impressbm.co.jp/news/130627/ebook2013